経絡のバランス 陰陽(表裏)



 経絡を理解しようとする時、陰陽や表裏の考え方で分別すると的を射た理論となっていることに気付きます。経絡の陽経の主たる支配領域が内臓の腑であり、陰経の主たる支配領域が内臓の臓となっています。手の甲面を陽経の支配領域が走行しており、手掌面は陰経の支配領域が走行しています。また経絡は互いに絡穴にて陰陽が接続していて、例えば手の大腸経(陽経・表)と肺経(陰経・裏)とはエネルギーが交流する接点を持っています。この様に手足には臓腑をその支配領域としている経絡が陰陽というバランスで配置されています。 経絡の流注で述べると以下のような組み合わせとなっています。

 また経絡には臓腑の名前が付いていますが、それなりの意味があり、名称と同じ臓腑における支配領域が大きいことを意味しています。

中空性(腑) 実質(臓)
接続  
大腸経(陽経・表)大腸 = 肺経(陰経・裏)  肺臓
三焦経(陽経・表)胸部・上下腹部 = 心包経(陰経・裏) 心臓
小腸経(陽経・表)小腸      = 心経(陰経・裏) 脳の中枢
胃経(陽経・表  胃       = 脾経(陰経・裏)  脾臓
胆経(陽経・表) 胆嚢      = 肝経(陰経・裏)  肝臓
膀胱経(陽経・表)膀胱      = 腎経(陰経・裏)  腎臓

 上の表のように大腸経と肺経・三焦経と心包経・小腸経と心経・胃経と脾経・胆経と肝経・膀胱経と腎経は「陰陽・表裏」で接続しています。それ故、陰陽・表裏で接続している経絡上に気の運行の異常が発生するとすぐに 陰陽(表裏)にエネルギーのアンバランスを生じ、経絡間におけるエネルギーの緊張は各種違和感を生じるようになります。

 上下における経絡の接続があります。

   上下の接続は陽経では大腸経と胃経・三焦経と胆経・小腸経と膀胱経とが接続しています。陰経では心経と脾経・心包経と腎経・肺経と肝経が接続しています。

(陽明) 大腸経 (陽明) 胃経
(少陽) 三焦経 (少陽) 胆経
(太陽) 小腸経 (太陽) 膀胱経
(少陰) 心経 (太陰) 脾経
(厥陰) 心包経 (少陰) 腎経
(太陰) 肺経 (厥陰) 肝経

 漢方においては十二経絡に冠して陽明、少陽、太陽、少陰、厥陰、太陰と病症を分類しているようですが、証のたてかたとして陽病は経絡上において上下が接続している支配領域の疾病なので病症も意外と関連性があり信憑性があるかと考えられるのですが、陰病は経絡的に全く関連性がない経絡の支配領域と接続しています、つまりそこには病 証の関連性が乏しく脈絡が無いわけです。哲学的に配当された理論となっているようです。こうした理論を元に病 証を決定する事は人体の在り方を無視した考え方のように思われます。

新経絡治療(バランス鍼法)では気を読み取る事を重要視しています。いたずらに頭だけで証を決定したりしません。その一つに私共は気代謝誘導装置や、簡単な誘導と測定可能なポイントチェッカーを製作し気の誘導に使用しています。方法としては左右の気を調整しながら実証領域を確定していき最後に最大実証、虚証経絡を割り出し簡単な自己管理出来る処置を施します。最大実証、虚証経絡が解明すると、そこより全身の各経絡の気に大きな動きが生じ、本来の気の循環に勝手に戻って行ったりするのです。これらは気を感じ取ることが出来ると誰もが同じ結果を導き出せたりします。小細工はいりません。誤魔化せない世界なのです。ですから気を正しく感じ取る事が出来る人が素晴らしい治療家となれる訳です。子供などはそう言う意味ではとても正しく気を受信する事が出来ます。だが意味が解らなければ操作が出来ません。でも聞くことは出来ます。何処が気持ちよいと。すると子供が教えてくれます。「ここが気持ちよいと」と。そのポイントが全体の中で一番気が過剰に溜まっていた実証領域となります。なぜ気持ちよいかと申しますと、経絡間の電位差の負荷よりくる緊張が解除して行くからに他なりません。

天心治療院 院長 近藤哲二