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■アレルギー性鼻炎■

西洋医学的見解として、アレルギーとは本来、生体防御作用である免疫機構が、何らかの作用で生体にとって不利益に働く場合を言うのですが、アレルギー性鼻炎は気管支喘息、アレルギー結膜炎、蕁麻疹、食物アレルギーの仲間で、IgE抗体の関与する即時型のアレルギー反応で、ヒスタミン、ロイコトリエン、PAFなどの化学物質の産生が活発になって炎症を発生させていると解釈されています。
では東洋医学の氣の循環より見た場合どうでしょう。ここでは特に限定して、朝起きると何時もくしゃみを連発して、鼻詰まりが起きるアレルギー性鼻炎について述べてみます。この疾病における氣の流れの異常は右小腸経と左心経に実証反応があり、左心経と陰陽の関係にある左小腸経に虚証反応があり、加えて左胃経にも虚証反応が出ている時の疾病です。処置としては左小腸経と左胃経が吻合している聴宮穴に皮内円皮鍼を置鍼すると瞬時に鼻詰まりが消失してしまいます。変化は劇的で鼻の奥の腫れがスーッと引き、数秒で改善してしまうのです。耳の前の一個の皮内円皮鍼で鼻の奥の腫れが消えてしまう現象は如何なる機序によると判断されるでしょうか。私は皮膚表面に接触するだけの皮内円皮鍼の鍼先を電極として捉え、聴宮穴への置鍼により、聴宮穴の支配領域における損傷電位が正常電位に変換されたからこのような現象が起きたと考えています。つまり気は電気ですから気を整えたことになるのです。また聴宮穴への皮内円皮鍼は左胃経、小腸経の虚証反応が消えたら取り外します。左小腸経の虚証反応は残っているが左胃経の虚証反応が消えている場合にも聴宮穴での変化は期待出来なくなります。
素人でも皮内円皮鍼の替わりに小さい磁石を聴宮穴のある耳朱の前に貼っておくと皮内円皮鍼(皮内鍼)ほどではないが次第に改善してしまうものです。
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治療ポイント
胃経と小腸経が吻合する聴宮穴に皮内円皮鍼 |
小学生に多かったりしますが1〜2回の治療で完治してしまいます。電気的エネルギーの過不足を調整するだけで組織にこのような変化が生じる事実に対し、西洋医学的見解との差違をどうちぢめればよいかと考えてしまいます。西洋医学でのこの分野の治療経過ははかばかしくないようです。
■肥厚性鼻炎(副鼻腔炎)(花粉症)■

肥厚性鼻炎は鼻腔のひだ状の構造物(上鼻甲介・中鼻甲介・下鼻甲介)が腫れて起きる症状です。主として下鼻甲介が腫れて鼻づまりをおこす病気です。本来は自然調節されいますが体調の状態に応じて腫れたりします。西洋学的処置としては腫れている下鼻甲介を焼いたり切り取ったりして空気の通りを良する方法が一般的です。その他点鼻薬などがあり血管収縮剤により腫れを引かせるわけですが収縮した反動の副作用でかえって鼻閉を助長することもあります。
肥厚性鼻炎における経絡診断は三焦経・心包経・
腎経・胆経に実証反応が出ています。
@右三焦経・左心包経・右腎経・左胆経が実証で右三焦経と表裏の関係にある右心包
経に虚証反応。
A右三焦経・左心包経・右腎経・左胆経が実証で左心包経と表裏の関係にある左三焦
経に虚証反応。
B左三焦経・右心包経・左腎経・右胆経が実証で左三焦経と表裏の関係にある左心包
経に虚証反応。
C左三焦経・右心包経・左腎経・右胆経が実証で右心包経と表裏の関係にある右三焦
経に虚証反応。
D肥厚性鼻炎、副鼻腔炎、花粉症に於いては右手三焦経が実証ではなく、逆の左手三焦経が実証のこともあります。右三焦経:左三焦経が実証のパターンは7:3割位の確率でしょうか。
鼻腔のひだ状の構造物下鼻甲介の腫れは上記経絡のアンバランスを是正すると簡単に改善する経過となります。軽症の場合は施術の途中でスーッと腫れが引いたりします。
副鼻腔炎(蓄膿症)の場合は肥厚性鼻炎の延長線上に発症します。風邪を引いたりすると日頃よりさらに鼻づまりがひどくなり上顎洞や蝶形骨洞に鼻汁が溜まり膿となる現象です。頭蓋骨の中にある上顎洞や蝶形骨洞についての役割などは今だ解明されていませんが、これらの上顎洞や蝶形骨洞は鼻腔と繋がり空気が出入り出来るようになっています。この空気の出入りが肥厚性鼻炎の影響で塞がってしまい鼻閉症状が長く続くと骨洞内に溜まった鼻汁が膿みとなってしまうのです。治療は肥厚性鼻炎を改善すると簡単に副鼻腔炎(蓄膿症)は完治します。
慢性的肥厚性鼻炎では無いが下鼻甲介が肥大して鼻づまりする症例。
D右三焦経・左肺経・右肝経・左胆経が実証で左肝経に虚証反応がある場合。
治療としては虚証となっている左肝経の経穴に皮内円皮鍼(皮内針)を置鍼すると数分もしない内に鼻づまりが次第に改善されたりします。逆の経絡バランス右肺経・左三焦経・右胆経・左肝経が実証で右肝経に虚証反応の時もあります。
■花粉症■
肥厚性鼻炎、副鼻腔炎、花粉症の根本原因は鼻腔にある下鼻甲介が腫れる事により発生しています。この下鼻甲介の腫に対して点鼻薬等がありますが続けていると、最初腫れが引いていても効かなくなり噴霧する以前より腫れがひどくなったりします。また、下鼻甲介が常に腫れていると風邪や花粉等の外的要因が引き金となり副鼻腔炎や花粉症となりやすくなります。
副鼻腔炎は風邪等をひいたりした時に肥厚性鼻炎があると上顎洞や蝶形骨洞にウミが溜まります。上顎洞や蝶形骨洞は細い管が鼻腔に開口しているのですが肥厚性鼻炎があると細い管が鼻汁で塞り、鼻の粘液は外に出にくくなり、上顎洞や蝶形骨洞が炎症を引き起こしたものと考えられます。そして、常に鼻汁が溜まるようにります。
花粉症を引き起こす人は花粉によって下鼻甲介が敏感になり肥厚するのかは定かではありませんが、元々、下鼻甲介が腫れやすくなった人に花粉症が発生しているようです。
つまり、肥厚性鼻炎、副鼻腔炎、花粉症は鼻腔の下鼻甲介の腫れを改善することにより治癒する疾病と言えます。
これらの疾病に対し西洋医学での処置は肥厚性鼻炎では下鼻甲介粘膜の切除、粘膜のレーザー焼灼。副鼻腔炎では粘膜の腫れを取る、手術により上顎洞内の洗浄。花粉症では「薬物による花粉症治療法」、「減感作療法」、「レーザー手術」等が行われています。
では、東洋医学での処置を述べることにします。疾病の発生は当然経絡に反映しています。ですから肥厚性鼻炎、副鼻腔炎、花粉症も経絡の変動で読み取り経絡診断が行えます。
二つのパターンがあります。
T−経絡診断では左右の三焦経と心包経における虚証と実証反応が顕著に下鼻甲介に影響しています。特に心包経の虚証反応を整えると鼻腔内における下鼻甲介の腫れが引いて行きます。
U−今一つは、胃経と脾経と大腸経と心経のアンバランスにより鼻腔が腫れやすい傾向が認められます。例を述べますと右大腸経・左心経・右脾経・左胃経が実証で右脾経と表裏の関係にある右胃経、左胃経と表裏の関係にある左脾経に虚証反応が認められる場合です。
Tの経絡バランスは以下となります。
@右三焦経・左心包経・右腎経・左胆経が実証経絡となり右三焦経と表裏の関係にある右心包経の虚証反応。左心包経と表裏の関係にある左三焦経の虚証反応。
A右心包経・左三焦経・右胆経・左腎経が実証経絡となり左三焦経と表裏の関係にある左心包経の虚証反応。右心包経と表裏の関係にある右三焦経の虚証反応。
処置
@の場合、皮膚電気抵抗器にて井穴を測定します。測定に必要なポイントは両三焦経(図2)と両心包経(図1)です。多くは左三焦経に電気抵抗が低く電気が流れやすい値が計測されます。左三焦経の井穴に皮膚接触固定鍼を貼ります。しかる後実証領域となっている右三焦経(薬指)と左心包経(中指)へ瀉法の処置を施します。瀉法とは過剰なエネルギーを抜き取る事で鍼では豪針にて実証となっている支配領域の過剰電位を放電させます。指回しも有効です。レーザーポインターも有効です。点滴よりも効果があります。このバランスでは左三焦経に皮膚接触固定鍼を施した後対側の右三焦経に瀉法の処置を多く行います。
Aの場合、皮膚電気抵抗器にて井穴を測定します。測定で必要なポイントは両肝経(図4)と両胆経(図5)です。肺炎や気胸の場合には肝経に虚証反応が出ていますが、喘息の場合には左肝経に虚証反応が出ています。処置は左肝経に皮膚接触固定鍼を貼ります。しかる後、実証経絡への瀉法の処置を施します。Aの場合の実証経絡は右三焦経・左肺経・右肝経・左胆経です。実証の処置を施していると呼吸が楽になってきます。このバランスでは左肝経に皮膚接触固定鍼をして対側の右肝経に瀉法の処置を多く行います。

心包経の井穴(中衝穴)チュウショウ |

肺経の井穴(少商穴)ショウショウ |
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図3左手の場合この逆
三焦経の井穴(関衝穴)カンショウ |
図4左足の場合この逆

肝経の井穴(太敦穴)タイトン |
図5左足はこの逆

胆経の井穴(竅陰)キョウイン |
U−の経絡バランスは以下のようになります。
@右大腸経・左心経・右脾経・左胃経が実証で右脾経と表裏の関係にある右胃経に虚証反応がある場合には右胃経の井穴に皮膚接触固定鍼(皮内針)を置鍼して各実証経絡の指を回し揉みして貰うと鼻腔の腫れが引いていきます。
A右大腸経・左心経・右脾経・左胃経が実証で左胃経と表裏の関係にある左脾経に虚証反応がある場合には左脾経の井穴に皮膚接触固定鍼(皮内針)を置鍼して各実証経絡に瀉法の処置を施します。また、各実証経絡の指を回し揉みしても鼻腔の腫れが引いていきます。
右大腸経・左心経・右脾経・左胃経が実証でなく右心経・左大腸経・右胃経・左脾経が実証で右胃経と表裏の関係にある右脾経に虚証、左脾経と表裏の関係にある左胃経に虚証反応がある場合には@Aと同じように虚証経絡には皮膚接触固定鍼(皮内針)を施します。
花粉症と誤解されやすいアレルギー性鼻炎。
※花粉症が発生しやすい時期に限らず、オールシーズン朝クシャミが出たりする鼻炎があります。これはアレルギー性鼻炎で花粉症の時にも継続して鼻炎症状が出ます。耳鼻科でも治りにくい病態です。
経絡診断では小腸経と心経にアンバランスが出ています。例えば、右小腸経・左心経が実証で左心経と表裏の関係にある左小腸経に皮膚電気抵抗器の測定で電気抵抗が低い虚証反応が出ています。但し、アレルギー性鼻炎の場合には左小腸経にプラスして左胃経にも虚証反応が出ています。この経絡のバランスは内耳や鼻の奥に症状が出ている場合に現れます。治療穴は聴宮穴を取穴します。聴宮穴の支配領域は小腸経と胃経とが吻合しているので両方の経絡に虚証反応が出ています。小腸経に虚証反応が出ているが胃経に虚証反応が出ていない時には聴宮穴を取穴出来ません。
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